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【オモコロ応募ストーリー】天才のグラデーション第5話〜禍福は糾える縄の如し〜

「まだ4時かぁ。」

mokoに色を登録し終えた後、Qは少し仕事をすることにした。

Qは今、アメリカのプリンスグラム大学と共同研究をしている。

「テロメア」に関する研究だが、これももちろん、Qの若返りのための研究だ。

Qは基本的に、自分の研究以外の仕事はしない。

企業や、他の大学からのオファーも99.9パーセントは断っている。

なんなら、「人間は1人で研究した方が効率がいい」と思っているくらいだ。

研究補助ロボットがいるので、アシスタントも不要。

3日間ぶっ通しで研究しても、ロボットなら倒れない。

そんなQが初めて共同研究を受けたとき、大学中に衝撃が走った。

びっくりして教授が飛んできたぐらいだ。

教授が来た時、Qは自分のデスクに戻り、耳栓をしてコーヒを飲んでいた。

勝手に目の前で大喜びされて、ものすごく黒くてうるさかったからだ。

研究室が黒くなるので、一刻も早く帰って欲しかった。

その時両親も飛んできたのだが、教授を見つけるとヘコヘコしていた。

本当に一番嫌いな色をしていた。

そして、2度と共同研究は受けないと誓った。

夜が空けてきて、閉まっているカーテンの隙間から朝日が差し込む。

朝日に照らされ、今は亡き祖母からもらったアメジストが光った。

祖母は、Qが10歳のときに亡くなってしまった。心筋梗塞だった。

祖母は身内で唯一の、Qの理解者だった。

Qを普通の孫、1人の人として扱ってくれる、貴重な人物だった。

アメジストが日光で虹色に光るのを見て、Qは寂しい気持ちを思い出していた。

「寂しいなんて感情、ずっと忘れてた」

何かを察知したのか、寄ってきたモコをぎゅっと抱きしめる。

祖母のような優しい色を持つ人は、他で見たことがない。

その時Qの目の前で、3色がマリアージュした。

教授の黒、アメジストの紫、祖母の優しい色。

全て合わさると、

悲しく美しくそして力強さを秘めた紫色になった。

「教授も役に立つことがあったのね」

Qはその紫色をmokoに登録した。

吸い込まれそうな紫色の空で、プラネタリウムを楽しんだ。

「あと1つ、何か足りない。」

もうすぐ全てが完成する、そんな予感がした。

つづく

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