みなさまこんにちは!
雨穴さんのお話と考察が大好きすぎる、ちょっと変態なamuuです🤡
雨穴さんは、オモコロと言うWebメディアで活躍するライターさんで、独自性の高いストーリーを編み出す才能溢れた方です!
以前私はこの雨穴さんが書かれた記事「変な家」や「柱の傷(変な家のあとがき)」について考察を書かせていただきました。
そして2021年9月、雨穴ファンの方待望の新作である「中古住宅で発見された、不気味なビデオテープの正体」と言うお話が投稿されました。
このお話の詳細は、雨穴さんが所属されている「オモコロ」と言うサイトで公表されています!
オモコロ雨穴さんの記事→「中古住宅で発見された、不気味なビデオテープの正体」
本日は、このお話について少し筆者の考察を書かせていただこうと思います!
そしてこちらの記事では、あくまで私個人の考察を詳しく書いているだけです。
「雨穴さんの記事をもっと沢山の人に読んでもらいたい」「少しでも雨穴さんの記事を読んでくれる人を増やしたい」という気持ちで書いています。
ですので、雨穴さんの記事をよく読んでからこちらに来てくれると嬉しいです🙏🏻
どうぞよろしくお願いします。
〜目次〜
「中古住宅で発見された、不気味なビデオテープの正体」とは?
この「中古住宅で発見された、不気味なビデオテープの正体」と言うお話をものすごく簡潔にまとめますと…
ある日、雨穴さんは知り合いから、家で見つかったビデオテープの切れ端3つについて相談を受けた。
ビデオをボンドで繋げて映像を見てみると、そこにはカルト映画のような儀式の映像が記録されていた。
その筋に詳しい設計士の栗原さんに、雨穴さんは相談し、ともにビデオについて色々調べていくうちに、この映像が呪いの儀式であるという事実が浮かび上がる。
家の間取りと八原家で起きた事故、そして昔から伝わる呪いの儀式について知った雨穴さんと栗原さんは、ついに恐ろしい真相にたどり着く…
といった感じです。
さて、このお話は非常に心理トリックをうまく利用したお話だと感じます。
まずは様々な観点からポイントを整理してみましょう!
皆さんの考察をまとめてみる
この記事が出てから、Twitterでは多くの雨穴ファンが様々な考察や感想を述べています!
みなさんの考察をまとめてみると、以下のような意見が散見されました!
- 孫に最後の工程をさせたと言うことは、もしかしたらその以前に使った儀式の血液は孫のを使っているのではないか
- 咲江さんが愛していたのは息子だけで孫も嫁も呪うつもりだった
- 呪術はかけるほうにも災いが起こる覚悟のいるため、咲江さんが孫を愛していたのも嘘だと感じる。
- おそらく犯人の思惑通りなんだろうなと気づいた瞬間、ぞわりと暗い人の恨みの深さを感じた。
つまり大まかにみなさんの考察をまとめると
「咲江さんが修斗くんを使い、久美子さんと修斗くんを狙ってビデオテープを利用した呪いをかけた。可愛い息子の仏壇だけを避けて儀式を行った。」
と言うことになります。
しかし、これは私の考察とは大事なポイントが異なっています!
整理しながら見ていきましょう。
これが正解かは分かりませんが悪しからず🙏🏻
「中古住宅で発見された、不気味なビデオテープの正体」の私の考察
私が疑問に思うポイント
このお話を読み解くには、不可解な点を1つずつ解決する必要があると思います。
判明している事実の中で、気になるポイントや私の疑問点をピックアップしてみました!
- そもそも、久美子さんがもし中田明人と不倫していたなら、自分にとって不利な情報が明るみになる可能性が高いにもかかわらず、なぜ雨穴さんにビデオテープのことをわざわざ相談したのか?
- 久美子さんが不倫していたとしたら、雨穴さんに「恨まれている人に心当たりはないか?」と聞かれた時に、なぜ自分に不利な情報である中田明人の名前を出したのか?
- 誠一さん・咲江さんは修斗くんのことを、久美子さんと明人さんが不倫してできた子供だと思っているが、事実確認したのか明記されていない
- 誠一さん・咲江さんは久美子さんは明人さんと不倫していて、修斗くんは実子じゃないと思い込んでいるように見える
- 作中では「ビデオテープのおまじない」が流行ったことが記載されているが、実際は四国の農村で伝わる呪いの儀式を模倣されたものであった。ではビデオテープのおまじないは関連が薄いのになぜ登場したのか?
- 久美子さんが誠一さんの死因を「突然死」と表現した本当の理由は何か?
- そもそもこのビデオテープはいつ、どこで撮影されたのか?
- 犯人が咲江さんならば、なぜ直接呪いをかけるのではなく、わざわざ手間をかけてビデオにする必要があったのか?
- もしも修斗くんが明人さんの子供なら、誠一さんが亡くなった後になぜ明人さんは久美子さんの元へ押しかけてこないのか(そんなにしつこく言い寄っていたのに?)
上記のような同じ疑問を抱いた方、きっといらっしゃると思います。
話の都合上、色分けしている①〜④、⑤、⑥〜⑦と3つのグループに分けて解決していきます。
結論から言うと、久美子さんはおそらく不倫していないでしょう。
本当に不倫していたなら、わざわざ自分の不倫がいろんな人へ広まるリスクをとって雨穴さんに相談する必要がなく、ビデオの中身が呪いであると判明した時点で相手が咲江さんだと察して雨穴さんに「調査はもういい」というと思います。
それにもし修斗くんが中田明人の子供だったとしたら、ご主人の死後にわざわざ義母の咲江さんと同居しなくても、中田明人さんと再婚もしくは同棲すればいいと思いませんか?
なぜわざわざ、咲江さんと一緒に住む必要があるんでしょうか?
※また血液型の話が出てきますが、乳児の頃の血液型というのは当てになりません。3歳でようやく大人と同じように血液型が判別できると言われていますから、2歳の時の血液型がA型だったから明人さんの子供であるかは判別不可能です。
久美子さんは「夫は何度聞いても(中田さんと)不仲になった理由を話してくれなかった」と言っており、これは久美子さんの様子から察するにおそらく本当のことでしょう。
つまり誠一さんは母親の咲江さんに修斗くんの血液型について相談しただけで、久美子さん本人へ修斗くんの血液型に関して確認する勇気が出なかった。
もしくは、確認して久美子さんは否定したが、誠一さんは信用しなかったと言うことでしょう。
ここで2人の間に、大きなすれ違いが生まれてしまった。
その結果、咲江さんと誠一さんは「修斗くんは実子でない、久美子さんは不倫していた」と考えたのでしょう。
つまり①②③④に関して、久美子さんは不倫しておらず子供は誠一さんの子供である
誠一さんと咲江さんが、不倫相手の子供だと思い込んでいるだけと結論づけます
これは視聴者が「なぜわざわざビデオで呪いをかけるという面倒な方法を取るのか?」と言う疑問を持たせないための、雨穴さんのトリックだと思います。
このお話があることで、視聴者は「ビデオテープのおまじない」を信じて咲江さんが呪いを行なったんだ、と思い込みます。
わたしが考える、ビデオにわざわざ起こした理由は、次で説明させて頂きます。
つまり⑤に関して、実際はこのお話は視聴者の視点を逸らすためのカモフラージュであると考えます。
まず、そもそもこの呪いは本当に咲江さんが思い付いたのでしょうか?
全ての答えは咲江さんのスマートフォンに隠されています。
咲江さんは自分でスマートフォンを買ったと言っていますが、これはおそらく誠一さんが自殺する直前に咲江さんの部屋にプレゼントとして置いたのだと思います。
誠一さんは咲江さんへもともとスマホをプレゼントする予定だったようですし、先行予約で少し早めに2017年5月中に手に入れていたのではないでしょうか。
もう一つの遺書と呪いの人形とともに。
そして呪いの動画は、誠一さんが撮影したものだったと私は考えます。
撮影場所は、徳島の中田明人さんの家。
誠一さんは、その様子を咲江さんにプレゼントするスマートフォンで撮影し母親へ無念を託すことにした。
咲江さんは誠一さんからの最期のプレゼントだとスマートフォンを受け取り、中の動画に気づく。
動画には誠一さんが中田さんを殺してその血液で「嵓蜾(がんら)」を行なった様子が収められていた。
誠一さんは修斗くん=中田さんの子供だと思い込んでいるため、誠一さんの頭の中では修斗くんが中田さんの血縁に当たるわけです。
嵓蜾(がんら)は血縁の血でもおそらく可能とされているのではないでしょうか?
また一緒についていた遺書には、おそらく「この動画をビデオテープに起こし、修斗くんを使って久美子さんに呪いをかけてくれ」と言う願いが綴られていたのでしょう。
ビデオへの起こし方などの方法まで、遺書に詳しく書いてあったのだと思います。
咲江さんはそのために久美子さん達と同居し、修斗くんに嵓蜾(がんら)の呪文を教え込んだ。
(何も知らず健気に呪文を覚えるという点では、修斗くんは咲江さんにとって、かわいい孫だったのかも…)
つまり、誠一さんの遺言を実行へ移すために面倒でもビデオテープへ動画を起こし、久美子さんへの嵓蜾(がんら)を実行するべくことを進めていったわけです。
これで、わざわざビデオに起こした理由がはっきりすると思います。
咲江さんは「明人ちゃんが色恋沙汰でおかしくなった」と言っていますが、実際おかしくなったのは誠一さんの方だった。
また誠一さんは、もともと中田さんを呪い殺した後で自身も死ぬつもりだったのでしょう。
誠一さんは自分が死んだ後で、「久美子さんと中田さんが再婚する可能性を断ちたかった」と言う気持ちもあったと思います。
そして久美子さんはおそらく中田さんがこの世にいないこと・誠一さんが中田さんの死に関わっていることを感づいていた。
つまり、久美子さんの方は誠一さんの自殺の原因が「中田さんが死んだこと」と関連している(=中田さんを死なせた罪の意識で自殺した)と思っており、そのため自殺と言う表現を避けて、突然死と表現したのだと思います。
つまり久美子さんは自分の保身ではなく、誠一さんの体裁を守るために死因を誤魔化した。
また「ビデオテープの呪い」の話を雨穴さんから聞き、亡くなった中田さんの呪いだと本気で思ったため、名前を出したのではないかと…。
しかも、嵓蜾が行えたとしても修斗くんは誠一さんの子供なわけですから、中田の血を使った時点で呪いは完成しないことになります。
つまりこのお話は、様々なすれ違いが引き起こした悲しい物語なのだと私は思いました。
まとめ
では私の考察を軽くまとめます!
この物語の本題は、修斗くんが出血した際の血液型の認識を勘違いした誠一と咲江の思い込みから始まった。
修斗くんの血液型から、久美子が中田明人と不倫をしたと思い込んだ誠一は、中田明人を責め立て不仲になってしまった。
久美子はそのことを知らなかったが、2人が不仲になったことだけは知っていた。
誠一は久美子を横取りしたと中田明人を恨み、中田明人を殺害した上で、その家で嵓蜾(がんら)を行なった。
中田明人の血液で嵓蜾(がんら)を実施した誠一は、母親である咲江にプレゼントするスマートフォンで撮影し、遺書と人形を残して自殺した。
咲江は誠一の意志を引き継ぎ、久美子の部屋に誠一の仏壇を避けて嵓蜾(がんら)を施行し、最後の呪文を修斗くんに教え込んだ。
そして咲江は雨穴さんに全てバレる前に、嵓蜾(がんら)を完遂すべく段取りし、家を出ていった。
大まかに言うとこれが真相ではないかと筆者は考えました!
みなさまはどう思われますか?
何か勘違いに気づいた際には追記させていただこうと思います!
おまけ:メッセージから読者様の考察をいただきました!
2022年7月27日に読者様から貴重なご意見を頂戴しました!
わざわざ問い合わせフォームから、ご連絡くださり本当に有難い事です🙏🏻
コメントフォームのreCAPTCHAが最近読み込みが遅くて、コメントできない方が多く💦
reCAPTCHA切ったらスパムコメントが来てきれず…本当に申し訳ない…💦
そこで本日は貴重なご意見をくださった「R様」に許可をいただき、R様の考察を載せさせていただくことにしました!
あえてそのままの文章で載せますので、ぜひお楽しみください。
今後も読者様からいただいた考察は、許可をもらえれば載せていこうと思います!
我こそはという方、よろしくお願いいたします。
表題の考察、大変興味深く拝見しました。
実際には久美子さんが不倫をしていなかったという考察には私も同意しますが、血液型の認識で1点異なる点があったのでコメントしました。
それは、本当に修斗くんの血液型がA型なのかどうかです。
血液型の判定には2種類の検査があります。
1つ目は赤血球側の検査、いわゆる「オモテ検査」と呼ばれるもので、以前は新生児の検査によく用いられていました。ご指摘のとおり、3歳~5歳にならないと正確な判定ができないため、本来はA型やB型の赤ちゃんがO型と判断されてしまうケースがあるようです。
参考:https://www.asagiri-hp.or.jp/sinryouka/sanhuzinka/tokushoku/sanka/bloodtype.html
2つ目は血清側を調べる「ウラ検査」で、胎盤から母親の血清を受け取っているケースがあることから、新生児の検査にはあまり使われません。
母親の血清は生後3カ月程度でなくなり、5歳ごろには大人と同じくらいの強さになります。
参考:https://www.aichi-med-u.ac.jp/hospital/sh15/sh1503/sh150303/sh15030301/sh15030301_09.html
輸血の際にはオモテとウラが一致することを確認し、実際に血液を混ぜて凝固しないかを確認してから輸血するため、修斗くんの血液型は本当にA型だったのではないかと思います。
参考:https://sugimoto-kids-clinic.com/clinic/index.php/blog/blog_170305_1500/
O型の両親からA型の子どもが生まれてきたのは、ご指摘のとおり、乳児の血液型診断があてにならないからだと思います。
つまり、誠一さんと久美子さんのどちらかが本当はA型で、子どもの頃の検査結果を見てO型だと思い込んでいるのではないでしょうか。
オモテ検査では「本来はA型やB型の赤ちゃんがO型と判断されてしまう」ことが多いことからも整合性がとれます。
私個人としては、誠一さんが実はO型ではなくA型だったのではないかと予想します。
血液型の話をする際に咲江さんが「最近の産婦人科ってね、生まれた赤ちゃんの血液型を調べないところが多い」と発言していることから、おそらく彼女が誠一さんを生んだ時には新生児の血液型を調べていたのでしょう。
その際にA抗原が弱かったためO型という結果が出て、輸血や献血など血液型を知る機会がないまま人生を送り、血液型を勘違いしたままここまで来てしまったのかなと思いました。
「実は不倫をしていなかった」という考察は非常に興味深く、合点のいくものでした。
私も雨穴さんの作品が大好きなので、今後の考察も楽しみにしております。
私と同じ雨穴さんファンと交流できて、本当に嬉しい限りです〜!
R様、貴重なご意見本当にありがとうございました!
最後までご覧いただきありがとうございました!